「軟式野球同好会」
「軟式野球同好会」・・・それが私達の出発点でした。高校時代に甲子園に出場した者もいれば全くの野球初心者もいました。けれども、そこには経験者が未経験者をないがしろにする雰囲気なんかは存在しませんでした。なぜなら、ここに集まった人間はみんな共通の思いを持っていたからに他なりません。その思いとは・・・「野球が大好きだ。野球を楽しみたい。」という純粋な物だったのです。そんな思いを持つ集団に、経験者、未経験者という垣根は不必要なものであることに私達は気づいていました。
ただ、同好会時代から私達は「関西六大学軟式野球連盟」に所属しており、他大学の体育会チームと同じ土俵で試合をする環境にありました。リーグ戦を制覇し、全国大会への切符を勝ち取るという目標が明確にあったのです。この状況下で、「経験者と未経験者が上手く混ざり合い、みんな楽しく野球をしよう」という考えと、「試合は絶対に勝つ」という2つの矛盾したテーマが生まれてしまったのです。そんな難しいテーマを抱えながら、私達は楽しみ、そして勝つことの方法を模索し続け、過去を振り返れば、見事にテーマを克服してきたと言える実績を残してきました。
では、どうやって克服できたのかという疑問をお持ちでしょう。その前に一つ考えて頂きたいことがあります。「野球を楽しむ」ってどういうことなのでしょうか?単に野球をすることがイコール野球を楽しむことなのでしょうか。私達は「野球に本気で取り組め、真剣勝負ができる。そして、リーグ戦や全国大会が用意されている中で、本当に勝つ喜びを知ることができる。」という状況にあります。この「真剣勝負で勝つ喜び」を体感することが「野球を楽しむこと」だと私達は考えています。
体育会クラブとなって、よりいっそう「勝つこと」が一つの目標となりました。勝つためには、当然ながら練習が厳しく感じることもあります。しかし、私達は同好会魂を忘れてはいません。その根本に野球が大好きだという気持ちがあるからこそ、みんな頑張っています。さらに、経験者がプレーや考え方で未経験者を引っ張り、未経験者は引っ張られながらも自分を磨き、ひたむきに頑張っています。その姿が、経験者を勇気づけ、時にはその存在を脅かしたりもします。そうして、未経験者が経験者を押しのけてレギュラーを獲得することも珍しくありません。なんにせよ、経験者と未経験者が互いに刺激し合い、うまく混ざり合って野球をするというテーマは今も生きています。だからこそ、勝つという目標をも明確化できるようになりました。
私達は誰よりも野球が大好きな人間の集団なのです。さぁ、思いっきり野球を楽しもう!!